弓弭(ゆはず)の泉

北上川の源泉で御堂観音境内にあります。弓弭の泉の由来について伝説が残されています。

弓弭の泉伝説

平安時代天喜5年6月、源頼義、義家父子率いる朝廷軍はこの地方の豪族・安倍氏を討つため軍を率い、北へと進軍していましたが打続く炎暑に兵馬とも疲弊し、士気も上がりませんでした。源義家はふと思い立ったように、小高くて周囲が見渡せる山(一説では岩手町水堀の鞍掛山)へ登ると遥か前方に巨大な杉の木を見つけ、お祈りしました。一説によると義家が天に向かい矢を放つと、普通では考えられないくらい矢は飛び、大杉の根元に刺さったともいわれています。
源義家は森の中へと兵を進め、矢の刺さった大杉の根元を手にしていた弓弭(弓のつるをかける先端部分)で突くと、にわかに清水が湧き出てきました。兵馬ともごくごくと清水を飲みついにはみな生き返ったように元気になり、安倍氏を討ち、のちに「前九年の役」と言われる長く続いた戦乱を鎮圧したといわれています。
義家が「弓弭」で掘って湧き出た清水は「弓弭の泉」として人々からあがめられ、今も涸れることなく御堂観音の地に静かに湧き出で、北上川の源として悠久の北上の流れとなっています。

施設概要

  • 御堂観音の敷地内にあります。
  • 駐車場は、川の駅をご利用ください。
  • トイレは、川の駅をご利用ください。

アクセス

  • 東北自動車道滝沢インターから車で約40分
  • JR/IGRいわて沼宮内駅から車で約15分
  • 御堂バス停から徒歩で約15分
  • IGR御堂駅から徒歩で約30分