令和6年7月から8月にかけて実施した「健康及び運動に関わる事業」に関する岩手町民アンケートの調査結果と、このアンケート調査にを反映した岩手県立大学協同研究の成果発表が発表されましたのでお知らせします。

アンケートにご協力いただいた皆様ありがとうございました。

※アンケート調査結果の公表は、研究成果の公表と併せて行うこととしていたため現在の時期となりましたご了承ください。

県立大学協働研究(クアオルト)成果発表ポスター

「健康及び運動に関わる事業」に関する岩手町民アンケート調査結果報告(抜粋

 調査概要

調査目的

  岩手町では、クアオルト®健康ウォーキングを町民の健康づくりに役立て、その効果を示すことで岩手町の活性化にも繋げていきたいと考えている。

そのため、岩手町が実施している「健康及び運動に関わる事業」および「クアオルト®健康ウォーキング」について、町民の意識や現状、意見等を把握し、今後の事業展開の基礎資料とすることを目的にアンケート調査を実施した。

〇調査対象

  調査対象は、令和6年7月1日現在、20歳以上の町民1,000名を対象とした。

  なお、対象者は、年齢、性別、居住地区等の構成比を考慮した上で、無作為抽出を行い決定した。

〇調査方法

  アンケート調査は郵送により配布し、調査票に同封された返信用封筒による郵送もしくはGoogle フォームへの入力により回答を得た。

〇調査の実施期間

 令和6年7月18日~8月2日

〇配布・回収の結果

配布数

回収数

(回収率)

無効度数

有効度数

(有効回答率)

1,000

236

(23.7%)

0

236

(23.7%)

◎調査結果に基づく考察

〇岩手町民の実態について

本調査では、40 代以下から 80 代以上までの岩手町民から幅広く回答を得ることができた。

・健康状態について

現在の健康状態について、「とてもそう思う」「ややそう思う」を含めて、自身が健康だと思っている割合は約 4 割であり、健康だと思っていない人よりも高い割合となった。しかし、治療中もしくは診断を受けている病気は多岐に渡っており、高血圧症が最も多く、次いで、眼科疾患、骨関節疾患、糖尿病、高脂血症を有している人が多い現状にあることがわかった。高血圧症、高脂血症(脂質異常症)、糖尿病は、運動療法が改善に一定の効果を示すことが言われている。そのため、クアオルト®健康ウォーキングの具体的な内容(運動や食事ほか)や効果について分かりやすく提示し、住民の興味・関心を高め、参加を促進することができれば、住民の健康状態改善に繋がる可能性があるといえる。

・運動習慣・運動状況について

運動習慣については、運動頻度として「週に 3 日以上~ほぼ毎日」が多く、どのような運動をしているかについて尋ねた項目では、「ウォーキング・散歩」の内容が多かった。このことから、運動を習慣化している人は、ウォーキングや散歩など歩くことを上手く活用しながら、健康のために普段から気を付けて生活をしていることが伺えた。加えて、普段の生活において歩くことを「とても意識している」「やや意識している」と回答した人が半数を超えている結果から、岩手町民の中で、ウォーキングや散歩は馴染みがあり、取り入れやすい運動習慣の一つである可能性が高い。

・町民の町の健康増進事業に対する認識とニーズ

健康増進事業に関して岩手町に期待することとして高かったのは、60 代以下では「健康や運動に関する事業の充実」で、参加しやすい事業の充実といったソフト面への期待が高かった。一方、70 代以上では「新たな運動関連施設の設置」で、利用しやすい施設の充実といったハード面への期待が高く、年代による二分化が示された。就労世代を含め、町民が参加しやすい日程や環境の設定、町民の健康増進を推進できる施設や環境づくりを踏まえた事業展開を行っていく必要がある。また、若い世代の運動事業への参加や運営などの期待が寄せられていることから、若年層を取り込み、様々な年代が事業内容や工夫の必要性が示唆された。

・クアオルト®健康ウォーキングに対する町民の認知度と期待について

クアオルト®健康ウォーキングについては、岩手町の自然を活用した事業として肯定的に受け止める意見や、参加希望とともに事業化に期待する声が聞かれ、事業化した場合には、一定数の参加を見込める可能性があることが示唆された。さらに、事業化をゴールとせずにその先にある岩手町の活性化を願う声も見られた。一方で、クアオルト®という言葉が馴染まない、わからない、イメージできないという声や、どんな効果があるのか、経験した人の声を聞きたいという声もあった。

クアオルト®健康ウォーキングは、近年、その効果などについて岩手町民へ働きかけを開始したばかりであり、認知度の低さにより、実施の意図や健康効果などが町民に十分に伝わっていない可能性がある。今後は、クアオルト® 健康ウォーキングに関する情報発信を積極的に実施し、わかりやすい説明をもとに町民全体の興味・関心を引き出す働きかけを行う必要がある。さらに、岩手町民からの意見にもあったように、クアオルト®健康ウォーキングの事業化をゴールとするのではなく、岩手町全体に健康の効果をもたらし、人流に伴う地域活性化や観光業の発展など、広い視野で事業に取り組んでいくことを目指していくことが重要と考える。

〇クアオルト®健康ウォーキングの健康増進事業化の可能性について

本調査の結果、岩手町民にとってウォーキングは馴染みがあり、取り入れやすい運動習慣の一つであることがわかり、事業化した際には一定数の参加を見込める可能性が示唆された。

一方、全年代において、日頃から運動することは「関心があるが、取り組むのが難しい」との回答が最も多く、運動不足を実感していても取り組むのが難しい状態にあることが明らかとなった。このことから、町民が取り組みやすい事業内容を検討していく必要性が示唆された。

クアオルト®健康ウォーキングの具体的な内容(運動や食事ほか)や効果について分かりやすく提示し、住民の興味・関心を高め、参加を促進することができれば、住民の健康状態改善に繋がる可能性があるといえる。町民の興味・関心を引き出すためには、クアオルト®健康ウォーキングの効果について町民が理解できる情報提供の場を増やしていく必要性が考えられる。

令和6年11月

岩手県立大学看護学部・岩手町

 

回答結果数のとりまとめはこちら

(回答数公開用PDF)岩手町民対象アンケート_調査報告書

岩手町におけるクアオルト健康ウォーキングの健康増進事業化の可能性の検討